瀬戸内・嘉徳海岸訴訟、住民ら原告が上告 県が計画する護岸工事は「生態系に悪影響」 公金支出差し止め求める

 鹿児島県瀬戸内町の嘉徳海岸で県が計画する護岸工事は不要として、住民らが県に公金支出差し止めなどを求めている訴訟で、原告側は2日、請求を棄却した福岡高裁宮崎支部の判決は不当として上告した。

 上告人は嘉徳集落の住民2人を含む7人。県は2014年の台風で海岸に浜崖ができたのを受けて、事業費約3億4000万円での護岸整備を計画する。原告側は護岸によって海岸環境が変化することで集落の危険性は増し、生態系にも悪影響があるなどと主張している。

4月24日、宮崎市の福岡高裁宮崎支部前で「不当判決」と書かれた紙を持つ関係者ら

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