【足利】盲学校や幼稚園として使われてきた相生町の築90年以上の木造建物と敷地で5日、子ども対象のイベント「アソビバ!」が初開催される。「端午の節句」に合わせ、建物内から発見された巨大こいのぼり(5.9メートル)をお披露目するほか、バルーンショーやワークショップなど多彩な催しを用意した。駄菓子屋や飲食店も出店する。主催のアパレル会社「ニットロジー」(東京都)の担当者は「止まっていた時間を融解させ、かつてのにぎわいを取り戻したい」と期待する。
建物は1931年に足利盲学校の校舎として建設され、戦後は相生幼稚園として使われてきた。約30年前の閉園後は放置されてきたが、同社が昨年10月に建物と敷地を購入。新たな文化発信拠点として再生するプロジェクトを始動させ、保存補修などを進めている。
建物内には幼稚園で使われてきた遊具やピアノ、手書きのこいのぼり2匹などが残されていた。スタッフ間で「こいのぼりを子どもの日に飾りたい」と盛り上がり、イベント開催を決めた。
当日はオリジナル紙芝居の朗読や、イラストレーターと絵を描く参加型「ライブペインティング」、伝説の生物「ゴブリン」を一緒につくるワークショップなどを予定している。カスタムパフェやコーヒー、クッキーなども提供する。建物のデザインをあしらったクリアファイル、ノートなどのグッズも販売し、売り上げを修繕費に充てる。建物内部も一部を公開する。
プロジェクトリーダーの速水一樹(はやみずかずき)さん(27)は「建物の雰囲気や歴史を多くの人に知ってもらいたい」と呼びかけている。イベントは午前11時~午後4時半。入場無料。(問)速水さん090.6301.4995。