記念日に憲法9条を考える 宇都宮で講演、小山で集会

護憲派市民団体が企画した講演会=3日午後、宇都宮市駒生町

 憲法記念日の3日、宇都宮や小山市で憲法9条を考える講演会や集会が開かれた。

 平和・民主・革新の日本をめざす栃木の会(栃木革新懇)と九条の会・栃木は宇都宮市駒生町のとちぎ健康の森で憲法施行77年記念講演会を開き、市内外から約250人が集まった。

 明治大文学部の山田朗(やまだあきら)教授が「歴史に学ぶ-大軍拡時代と憲法9条」と題して講演した。山田教授は日本や諸外国の軍事費を示し「日本はこれまでにない軍拡期に突入している」と指摘。「市民が軍拡の実態を知り、平和主義の土台である戦争の記憶を継承することが大切」と訴えた。

 栃木革新懇の針川佐久真(はりかわさくま)事務局長は「取り組みを今後も続けていきたい」と話した。

 小山市では四つの市民団体でつくる「小山ゆるやかネット」が、同市東城南4丁目の城南公園で「平和を守れ! 憲法9条を守れin小山市民集会」を開いた。日本政府が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機を第三国へ輸出しようとする動きなどを批判した。

 県県南9条連や原水爆禁止小山市協議会などのメンバーら約40人が参加。リレーアピールで「憲法9条は世界に誇れる」などと訴えた。集会後には、のぼり旗やメッセージボードを手に周辺をパレードした。

 県県南9条連の星野秀行(ほしのひでゆき)事務長は「国民の生活が苦しくなる中で、防衛費は増えている。憲法を守る立場の政治家に好き勝手なことをさせてはいけない」と呼びかけた。

「小山ゆるやかネット」の護憲集会後に行われたパレード=3日午後、小山市東城南4丁目

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