22年ぶり復活「担ぎみこし」勇壮に 福島県いわき市の上仁井田諏訪神社で例大祭

22年ぶりに復活し、いわき市四倉町の上仁井田諏訪神社を出発する「担ぎみこし」

 福島県いわき市四倉町の上仁井田諏訪神社の例大祭は4日に行われ、22年ぶりに復活した「担ぎみこし」が地区内を練り歩いた。

 みこしは1927(昭和2)年に作られた「京みこし」で97年の歴史がある。担ぎ手不足などから「担ぎみこし」は2002(平成14)年を最後に途絶え、以降はトラックの荷台に乗せて渡御していた。今年は総代会が「2027年のみこし創建100年の節目に向け、地域ににぎわいを取り戻したい」と市内外から担ぎ手を募集し、約60人を確保。みこしの担ぎ棒を新調するなどして再開にこぎつけた。

 みこしは神社を出発し、担ぎ手が「オイサー、オイサー」のかけ声を上げながら約5時間かけて地域を巡った。沿道には大勢の見物客が詰めかけ、久しぶりに戻った祭りの活気を喜んだ。

 総代会代表の金成喜久男さん(76)は「多くの人が歴史と伝統ある担ぎみこしを楽しみにし、地域に一体感が生まれた。来年以降も継続したい」と話した。

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