闘牛と牛主の絆描き文化継承訴え 宇和島でドキュメンタリー映画上映

映画を制作した浅倉さん(右)とアラードさん

 宇和島闘牛大会に出場する牛と牛主の深い関係を描いたドキュメンタリー映画「The Path I Walk 明日もこの道を」の上映会が5日、愛媛県宇和島市鶴島町のパフィオうわじまで開かれた。上映後、制作者が登壇し、闘牛文化を受け継いでいくことの重要性を訴えた。

 東京で映像制作に取り組む浅倉彩さん(44)とマシュー・アラードさん(52)夫婦が手がけた。雑誌で宇和島闘牛の特集を見て感動したことをきっかけに、2021年から約3年間、同市に何度も足を運んで撮影した。

 映画は宇和島闘牛で唯一の女性牛主の麻生瑞穂さんと相棒「瑞宝(ずいほう)」や、22年に引退した名牛「仁王(におう)」と牛主の三曳勉さんら、4頭の牛と闘牛に携わる4人の生活に密着。穏やかな日常と、激しい牛同士のぶつかり合いが繰り広げられる大会の映像を通して、牛と人の強い絆を描いている。

三曳さんが名牛「仁王」について語る映画の一場面

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