ユーリ阿久井政悟がWBA世界フライ級王座を初防衛! 桑原拓とのフルラウンドを3-0の判定で制す!

プロボクシングの4大世界戦が東京ドームで行なわれ、WBA世界フライ級タイトルマッチは王者・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)が同級3位・桑原拓(大橋)と対戦。12回フルラウンドを闘い、ユーリ阿久井が3-0の判定勝ちを収め、見事に初防衛を飾った。

21年7月にユーリ阿久井が桑原にKO勝ちして以来、3年越しの再戦となった一戦は両者の気迫溢れるボクシングが展開された。

序盤は両者とも積極的にパンチを繰り出し、ユーリの左が桑原の顔面を何度か捉える。3回には王者がジャブ、フックなど4連打を放つが、桑原も4回に右ストレートで反撃する。

6回は王者が前に出てプレッシャーを与え、的確に手数を出してダメージを与える。7回もギアをもう一段階上げたユーリが、コンパクトに左右のパンチを顔面に当てていくも、桑原も近い距離からワンツーを出して攻防。両者の息詰まる展開が続く。

ユーリの圧力は後半も変わらず。桑原はロープ際に追い詰められるも、相手が打ってきたところを冷静にかわしながら、右ストレートや右フックなどで応酬。両者の激闘は最終ラウンドまでもつれ込んだ。
最終回はユーリが効果的なボディを打ち込む。ダメージが蓄積した挑戦者は足を止める場面もあったが意地でも倒れず、お互い最後はパンチを最後まで出して12ラウンドを闘い抜いた。判定では終盤に有利な手数を打ち続けたユ―リにポイントが集まり、終わってみれば王者が挑戦者を退けた。

今回の勝利で戦績はユーリ阿久井が23戦20勝(11KO)2敗1分となった。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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