【温活のすすめ】シャワーだけの日はこれをプラスしたい。石原新菜先生がアドバイス

女性の約8割は冷え性だということを知っていますか? しかも年齢が上がるにつれて増える傾向があるとか。冷えとりカリスマ医師 石原新菜先生に、特に更年期の症状で悩んでいる女性に5回に分けてアドバイスをいただきました。第4回はおすすめ冷えとり2大習慣です。

★てっとり早く温活!★

毎日必ず湯船につかろう

冷えとり入浴のコツ

【1】 汗がにじむまでつかる
湯船につかる目安は、体からじわじわと汗がにじむまで。これは体温が1℃上がった証拠。

【2】眠る前はぬるめのお湯で
ぬるめのお湯につかると副交感神経が優位になり、リラックスモードになる。朝は高めの温度で交感神経を優位に。

【3】半身浴は上半身の冷えに注意
半身浴なら夏は38℃、冬は40℃のお湯に30~40分つかる。冬場は上半身が冷えるので肩にタオルをかけ、湯温が下がったら追い炊きを。

【4】シャワーだけなら足浴をプラス
シャワーだけの日は、お湯に足を入れて足浴を。くるぶしの上までつかる深めのバケツがよい。

肩までつかって全身の血流を改善

皆さんは湯船につかっていますか? 忙しくてついシャワーですませてしまう人もいるかもしれませんが、冷え性の女性には向かないかもしれません。シャワーだけだと体はあたたまりませんよ。

冷えの解消には湯船がマストです。40〜41℃のお湯に10〜15分くらいつかりましょう。できれば毎日。それだけで、冷えの解消はもちろんのこと、肩こりや体のむくみ、睡眠の質などが改善するのです。

半身浴が人気ですが、私は肩まで湯船につかることをおすすめしています。水圧がかかることで、全身をめぐる血流が増えるのです。

冷え性で運動不足の人におすすめなのが「3― 3 ― 3入浴法」。42℃以上のお湯に3分かったら出て、体を洗い、また湯船へ……これを3回繰り返します。入浴時間は合計9分ですが、たっぷり汗をかく上、30分のジョギングと同程度のカロリーを消費できます。

運動と組み合わせて、もっとポカポカ

スクワット→入浴→ストレッチ
お風呂の前にスクワットなどの筋トレをしてすぐに入浴。お風呂上がりにストレッチをすれば、体はポカポカ、血流アップにも効果大。

腹巻きは24 時間365日つける

腹巻きはなぜおすすめ?

・血流の多いおなかを温めて、効果的に体温を上げる
・ぐっすり眠れて睡眠の質が向上する
・血流がよくなると基礎代謝が上がり太りにくくなる
・子宮や卵巣が温まり、女性ホルモンの分泌アップ
・腸が温まると免疫力が上がって病気予防

腹巻きをつけることで内臓の働きをアップ

体を外側から温めるもので、一番のおすすめは腹巻きです。私は24時間、365日腹巻きをしています。寒い季節はもちろん、クーラーや冷たい飲み物で冷えがちな真夏こそ、腹巻きはマストです。

おなかには胃や腸など、さまざまな臓器があります。腹巻きで内臓が温まると、血流がよくなり働きが改善します。たとえば腸には全身のリンパ球の約70%が存在しているのですが、腸の働きがよくなれば免疫力もアップします。更年期の女性は、子宮や卵巣が温まると、減り始めた女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が増えることが期待できます。「貼るカイロ」で、さらにポカポカに。

カイロを貼るならここ

<腰>
骨盤の中央部にある「仙骨」をあたためると、骨盤の血流がよくなって子宮もあたたまる。

<肩甲骨の間>
左右の肩甲骨の間に貼ると上半身の血流がよくなり、肩や首まわりのこわばりがとれる。

<おなか>
おへその下には冷え改善のツボが集まっているので、へそ下6~7㎝に貼って。

※この記事は「健康」2024年春号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。


監修者
医師 石原新菜

いしはら・にいな
イシハラクリニック副院長。漢方医学、自然療法、食事療法により、さまざまな病気の治療にあたっている。親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。日本内科学会会員。日本東洋医学会会員。著書に『やせる、不調が消える 読む 冷えとり』(主婦の友社)など多数。

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