開発規制を緩和 福島県郡山市 市街化調整区域地区計画の運用指針を見直し

赤色の路線が市が沿線での開発規制を緩和した幹線道路

 福島県郡山市は市街化調整区域地区計画の運用指針を見直し、開発を抑制する市街化調整区域を通る一部の幹線道路沿線での開発規制を緩和した。従来の高速道インターチェンジ(IC)の半径2キロの範囲に加え、国道4号や国道49号の沿線で物流施設や工場の建設が可能となるため、物流停滞が懸念される「2024年問題」に対して物流網の強化などが期待される。

 市が開発規制を緩和した指定路線図は【図】の通り。新たな指針では用途制限も緩和した。これまでの工場、研究開発施設、物流施設に加え、農産品や特産品の直売所、観光振興施設が建設できる。

 指定路線沿線の地権者が約2ヘクタール以上かつ20ヘクタール未満で開発を希望する場合、都市計画法に基づき地区計画の素案を作成し、市に提案する。国や県、市との協議、市都市計画審議会の審議などを経て、必要性を認められれば開発が可能になる。

 路線沿線での開発には農地との調整が課題となる見通し。地形によっては造成に要する経費や時間が長大となる懸念もある。

(郡山版)

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