子どもたちが水辺の生き物たちの隠れ家作り 東日本大震災の津波で失われた自然環境を人の手で復元 自然に近い形でビオトープ 岩手・釜石市

東日本大震災の津波とその後の復興によって姿を大きく変えてしまった自然環境を、人の手によって復元しようという取り組みが岩手県釜石市で始まりました。

釜石市鵜住居町の根浜地区では、震災後にキャンプ場やラグビー場が整備された場所の一角に市民の手によって池が作られています。この池は『ビオトープ』と呼ばれ、人の手によってより自然に近い形で作られた生き物の生息場所です。
この場所にビオトープを作ることを提案した加藤直子さんは、自然環境の保護に取り組む中、震災で大きく姿を変えてしまったふるさとの自然の姿に心を痛めていました。

(加藤直子さん)
「とってもとっても残念なことに大きな津波がやってきて、ここをぜーんぶ破壊してしまいました、壊してしまいました。そこで人の命も亡くなったし生き物も無くなってみんながっかりしました」

ビオトープは釜石市内の企業が市から約80平方メートルの土地を借り、釜石東ロータリークラブが資金を提供して整備しました。6日は子どもたちが木の枝や草を使って水辺の小さな生き物たちの隠れ家作りをしました。

(子どもたち)
「楽しかった、面白かった」

津波で失われた自然を復元する釜石・根浜地区のビオトープはふるさとの自然を次の世代へつなぐ取り組みでもあります。

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