1万3千匹の稚アユに「バイバイ」 塩谷・荒川河川敷で園児らが放流

稚アユを放流する園児たち

 【塩谷】県鬼怒川漁協玉生支部は8日、玉生の荒川河川敷で稚アユを放流した。近くの認定しおやこども園の園児が初めて参加。同支部は安全性が高く手軽にアユ釣りを楽しめる川としてアピールし、誘客に力を入れていく考えだ。

 同支部によると、今季は落合橋-梍(さいかち)橋約3.5キロ区間で、例年より約3割多い約4万匹の稚アユを放流している。尚仁沢を源流とする荒川は水がきれいな分、アユやヤマメが美味。さらに川幅が狭く水深も比較的浅いため、高齢者らも安心して釣れる場所として人気が高まっているという。

 同園の年長児21人は、各自のバケツに関係者から稚アユを入れてもらい、次々に放した。「暴れ過ぎ」とはしゃぎ、「バイバイ」と声をかける園児もいた。吉澤美桜(よしざわみお)ちゃん(6)は「3回ぐらいアユを放した。かわいかった」と満面の笑みだった。この日は計約1万3千匹を放流した。

 町は本年度初めて、当初予算に同漁協への運営補助金を計上した。竹澤博志(たけざわひろし)支部長(73)は「町の協力もあって放流を増やした。新町庁舎もでき、横を流れる荒川に釣り人を呼び込み観光につなげたい」と話した。

稚アユを放流する園児たち
稚アユを放流する園児たち

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