福島市の牧場で、死んだ子牛を不法に捨てた疑いで9日、、元社長ら2人が書類送検されました。
廃棄物処理法違反の疑いで書類送検されたのは、福島市の復興牧場「フェリスラテ」の元社長の男性ら2人です。
警察によりますと、2人は2020年から去年6月ごろにかけ、死んだ子牛1.4トンあまりを市内の山林に不法に捨てた疑いが持たれています。警察は去年7月、牧場への強制捜査を行い、重機を使って土を掘り起こし、牛の骨などを確認していました。
復興牧場「フェリスラテ」は2015年、県酪農業協同組合が、国や県の補助を受けて建設した牧場で、総工費は約15億円。翌年には当時の安倍総理も視察に訪れるなど、福島の「酪農復興」のモデルとして期待されていました。
元社長は当時「自分の敷地内であればいいかと…」
法律では、死んだ牛や流産、死産した子牛は、適切に処理しなければならないと定められていて、本来は業者に費用を払って適切に処分しなければいけません。
しかし、元社長らは死んだ子牛を牧場敷地内の山林に違法に捨てたとみられています。去年7月、元社長の男性はTUFの取材に対し、牧場を始めた2015年ごろから約8年間にわたって200頭ほどの子牛を埋めたと話し、「自分の敷地内であれば死んだ子牛を埋めるのはいいのではないかと勝手に解釈していた」と説明していました。
警察の任意の取り調べに対して2人は「死んだ子牛を処分するのが面倒だった」と容疑を認めているということです。
警察は9日、起訴を求める厳重処分の意見をつけて書類送検しました。