堂本剛さんが27年ぶりに主演をつとめる映画『まる』が、2024年10月に公開される。
監督・脚本は『かもめ食堂』などで知られる荻上直子さん、製作・配給はアスミック・エースがつとめる。2種類のティザービジュアルと特報映像も解禁された。
荻上直子の約2年に渡るオファーを受け出演を決める
2024年にデビュー26周年を迎えたKinKi Kidsとして活動し、ソロとしても独自の道を切り開いてきた堂本剛さん。
『まる』では、1997年に公開された『金田一少年の事件簿 上海魚人伝説』以来、27年ぶりに映画主演をつとめる。
近年では音楽活動が中心となっていた堂本剛さんが、荻上直子監督と企画プロデューサーからの約2年に渡る熱烈なオファーを受け、「自分が必要とされている役なら」と、今回出演するに至った。
堂本剛、映画『まる』で新境地に挑戦
映画『まる』で堂本剛さんが演じるのは、美大卒だがアートで身を立てられず、人気現代美術家のアシスタントをしている男・沢田。
独立する気配も気力もなく、言われたことを淡々とこなすことに慣れてしまっていたが、ある日通勤途中に事故に遭い、腕の怪我が原因で職を失っていまう。
そして、部屋に帰ると床には蟻が1匹。その蟻に導かれるように描いた◯（まる）を発端に、日常が◯に浸食されはじめる奇想天外な物語になっている。
ティザービジュアルは大島依提亜が担当
監督の荻上直子さんは、『彼らが本気で編むときは、』（2017年）で、第67回ベルリン国際映画祭・観客賞&審査員特別賞を受賞した人物。
その後も『波紋』（2023年）で、第33回日本映画批評家大賞・監督賞を受賞するなど、国内外で高い評価を得てきた。
2種類のティザービジュアルのデザインは、『ミッドサマー』『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の日本版ビジュアルを手がけたデザイナー・大島依提亜さんが担当している。
大島依提亜さんは、荻上直子監督の初期の名作『バーバー吉野』『めがね』『トイレット』のビジュアルも手がけている。
堂本剛、荻上直子監督のコメント
主演：堂本剛さん（沢田役）のコメント
主演でお芝居させていただくのは久しぶりです。寝不足で誰のために何のために働いているのかも考えられない毎日を過ごしている主人公の沢田。だから顔色も良くはない、目の下にはクマ、顔の筋肉も動いていない。自分本来の心で人生を柔らかく生きて描きたいままに画を描くこと。これが叶えば良いだけなのに、人は自分を誰かと比べ、審査し、点数のようなものを付ける。孤独だということをそれこそ理解できずにそうしてしまう人も多いのだろう。孤独を感じていなければ人はそうならないだろう。頼んでもいないのに人は人の生き方や道にそうする事で我が身や我が心が安心するのだろう。ならばそれに付き合うこともまた人生か？と、沢田なりに人々の孤独に漂ってみている。きっと正しくないしもはや楽しくもない事はわかっているが、いらぬ優しさがそうさせてしまうのかも知れない。そんな沢田を演じるうえでいろいろを整えることをやめて崩すイメージで演じさせていただきました。
共演者の皆様がとても優しく接して下さいました。荻上監督をはじめスタッフの皆様も大変優しく接して下さいました。そのことがいちばん嬉しくて幸せでした。「人は人に優しく生きることができる」を叶え合い大切な一日を繰り返し完成した作品『まる』。
まるという言葉や文字を皆様はどう捉えてこの作品を楽しんでいただけるか興味深いところです。
劇中でもたくさんまるを描きました。細部に渡る隅々まで。たくさんたくさん描きました。世の中が平和を諦めずに平和を作ることへ時間や命を繋げてほしいと想いを込めて「。」
監督・脚本：荻上直子さんのコメント
撮影中の1ヶ月間、純度の高い無色透明な塊、みたいなもののそばにいるような気持ちでした。もし彼のタマシイが見えたら、きっとそんな感じなのだろうと思う。混じり気のないどこまでもどこまでも透明な珠(たま)。
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