【早出し】県内各所、大きく紹介 山形のホテルに芸工大院生作品

県内の名所や紅花を描いたタペストリー=山形市・ダイワロイネットホテル山形駅前

 山形市のダイワロイネットホテル山形駅前に、県内観光名所を描いた巨大なタペストリーと、蔵王の樹氷像が展示されている。国内外の利用者の県内周遊につなげようと、同ホテルが東北芸術工科大(同市)に依頼し、大学院修士2年の3人が制作した。

 タペストリーは縦3メートル、横7メートルの大きさでロビーの壁一面を埋める。和紙の型紙ともち米由来ののりを使う伝統技法で染めた。蔵王の御釜や文翔館(同市)などを描き、紅花の形をちりばめた。縦に延びるピンク色は紅花染めで制作した上関(わせき)瑞華さん(23)は「観光客に山形の自然と歴史を感じてほしい」と話した。

 樹氷像は幅1メートル、高さ1.8メートルで、エレベーター前で利用者を出迎える。菊地那奈さん(25)が作った原型を、高山結希さん(23)が編んだ毛糸で覆った。ごつごつした起伏があり、吹雪を受け止めるたくましさが伝わる。白、金色、水色の毛糸は、光によって表情を変える美しさを表現している。展示はいずれも8月31日まで。

原型を毛糸で覆って作った蔵王の樹氷像=山形市・ダイワロイネットホテル山形駅前
県内の名所や紅花を描いたタペストリー=山形市・ダイワロイネットホテル山形駅前

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