只見線の安全・安心な乗車考える こども会議メンバーが体験イベント 急病人発生を想定 福島県只見町

只見線の車内で急病人が発生したとの想定で対応を学ぶ参加者

 JR只見線の利活用に向けた取り組みを続けている福島県只見町の角田杏さん(13)=只見中2年=ら只見線こども会議のメンバーは只見線の安全・安心な乗車を考える体験イベントを6日、只見町の只見公民館で初めて開催した。

 角田さんら小中学生12人が参加した。イベントでは、只見線の大白川(新潟県魚沼市)―只見(只見町)駅間で急病人が発生したケースを想定し繰り広げた。

 東京都の日本応急手当普及員協議会と連携して催した。参加者は只見線の駅間の距離が長い点や携帯が通じない区間がある点などを踏まえ、どうしたら安全に乗ることができるか真剣に話し合った。

 協議会との連携のきっかけは昨年12月に東京都で行われた「ボランティア・スピリット・アワード」の全国表彰式。角田さんは只見線の全駅を自転車で走破するなど沿線地域の活性化に尽力する取り組みが評価され、県内初となる最高賞の文部科学大臣賞に輝いた。協議会も各種救命普及活動などで同賞を受けた。後日、角田さんから協議会代表理事の芹沢零音さん(19)に提案し共同事業が実現した。只見線こども会議は今後も日本応急手当普及員協議会との共同事業の実施などを検討している。

(会津版)

合同イベントを初開催した只見線こども会議と日本応急手当普及員協議会のメンバー

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