小島よしお、ついにパパに!ライブ中で立ち会い出産はかなわず・・・「奥さんは裸の子どもを産み、僕は裸で笑いを生んでいました」

撮影/中田陽子[マエティコ] スタイリング/松本ユウスケ[anahoc] ヘア&メイク/奥川哲也[dynamic]

お笑いライブで、おなじみの一発ギャグ「そんなの関係ねぇ!」「おっぱっぴー!」「ピーヤ!」を披露すると、子どもを中心に会場全体が大熱狂! 教育系YouTuberとして、数多くの動画を公開するなど、子どもと接する機会が多いお笑い芸人・小島よしおさんに、待望の赤ちゃんが生まれました。不妊治療をへて男の子ベビーのパパになった小島さんに、妊活から妻の妊娠、出産に至るまでの道のりについて聞きました。

【EXIT りんたろー。】赤ちゃんとベビーカーでお出かけ。専用エレベーターでの気づきに、Xで「3.2万件いいね」の大反響

妊娠は奇跡! 子は授かりもの、という言葉の意味が身にしみました

生後1カ月半、初めてのベビーカーでお出かけ。

――子どもをもつことを意識したのはいつごろですか?

小島さん(以下敬称略) 数年前くらいから、そろそろ…とは思っていたのですが、なかなか自然妊娠に至らなかったんです。2人で検査を受けてみても、どちらにも問題がないという診断結果で。そのあとも難しかったので、体外受精の段階に入りました。僕は、とにかく自分にできることはなんでもやってみようと、ネットや本で調べたり、身近な後輩にアドバイスをもらったりして、よしとされていることは片っ端から試していました。
本当かうそかわからないような都市伝説的なことも聞いてやってみました。すがるとか信じるというよりは、できることはトライしようという感覚でした。

――不妊治療は女性側が大変だと言われますが。

小島 妻は本当に大変だったと思います。妻がクリニックに行く日は少しでもストレスを軽減できればと、治療を終えて出てくるときはすぐに駆けつけられるように、時間を見ながら近くをうろうろしながら待っていた感じです。
「絶対作ろう!」「頑張ろう!」などと言うことも控えました。できなくてもいいじゃない、っていう空気づくりを心がけていました。そんな日々を重ねていたので、妊娠がわかったときは、本当ーーに、うれしかった! 奇跡だと思ったし、子は授かりもの、という言葉の意味が身にしみました。

前駆陣痛、赤ちゃんのお世話方法など知らないことばかり! YouTubeで勉強しました

――出産までは、どんなふうに過ごしていましたか?

小島 妻のおなかを触りながら、毎日話しかけていました。「ピーヤ! ピーヤ!」と胎教をしてました。ギャグの英才教育です(笑)
やめられなかったのが、妻も好きなお酒。「僕も断酒するよ!」と言いたいところでしたができなくて、飲みすぎないように量をちょっと減らすって感じでした。あと気配りになっているかは謎ですが、「うまい!」という言葉は口に出さないようにしていました。

――妊婦健診や両親学級には行きましたか?

小島 仕事の都合で行けないことが多かったので、妊娠中の女性はどういう状況なのか、前駆陣痛(ぜんくじんつう)の症状、陣痛がきたらどうすればいいか、赤ちゃんのお世話方法などの知識をYouTubeで頭に入れてました。陣痛タクシーの登録のほか、何かあったときにパッと見てすぐわかるように、To doリストや診察番号を書いたものを部屋に貼っておいたりも・・・。僕、けっこうテンパりやすいんです(笑)
あとは、仕事の調整ですね。出産予定日の前後はセーブしてもらうよう、マネージャーさんにお願いしました。予定日の2024年2月は通常の3分の1くらいの仕事数にしてもらっていました。

無痛分娩の予定が急きょ帝王切開に! お笑いライブの最中に息子が誕生しました

生後2カ月、ランチ後川沿いをお散歩。

――出産には立ち会いましたか?

小島 それが、仕事に余裕を持たせてもらっていたのに、残念ながら立ち会えなかったんですよ。まだかまだかと待っている間に、予定日を過ぎてしまって、僕は仕事で大阪に行かなくてはならなくなってしまいました。前駆陣痛が重くて大変で、陣痛が始まったとき、僕は大阪へ。移動中もLINEでやり取りしていていたのですが、妻はとても冷静でした。様子が変わり出したのは、お昼ごろ。状況を説明するLINEが来たので、仕事が終わってすぐに戻れば立ち会えるかも、と思った5分後、「緊急帝王切開になった」と連絡がきたんです。
立て続けに、医師から同意するかの電話があって、「わかりました、お願いします!」と伝え、何もできないもどかしさを抱えながら、僕はお笑いライブの舞台に立つことになりました。

――事態が急転しましたね…。お笑いライブ後、連絡とったときはどんな様子でしたか?

小島 すでに生まれていました。奥さんは裸の子どもを産み、僕は裸で笑いを生んでいました…はい(笑)。あとで聞いた話なのですが、妻は出産の際に産科医が主人公のドラマ『コウノドリ』を思い出していたそうです。あのドラマを見ていたから、陣痛の痛みに耐えながらも、“ドラマで見た機械がある”とか、“なんかドラマみたい”だと思っていた、と言ってました。

――東京に戻ったあと、産院に直行したのですか?

小島 それが、会えなかったんです。ちょうど新型コロナが増えてきた時期で、産院が人の出入りを制限し始めた日で。初めて息子を抱っこできたのは生まれてから3日後のことでした。ふにゃふにゃだし、首はすわってないしで、最初はとにかく抱っこが怖かったです。退院の日も仕事で、僕の母と義母が付き添ってくれて助かりました。

――息子さんの名前は、どんなふうに決まったのですか?

小島 いくつかあった候補の中から一つにしぼり、4つの漢字の候補からお寺さんに決めてもらいました。重視したのは、音の響き。日本人はもちろん、外国の人も呼びやすく読みやすい名前で、ジェンダーレスなものというのも考えて決めました。

今、寝ることに重きをおいていて、本やYouTubeをチェックしまくっています

――育児に関しても、YouTubeから情報収集することが多いですか?

小島 そうですね。科学的根拠に基づいたお話だけではなく、12人も産んで育てた経験から答えを導き出してくれる『【12人産んだ】助産師HISAKOの子育てチャンネル』は、「頑張らんでええ!」「てきとーでええ!」って言ってくれて、ほっとなごませてもらってます。『ねんねママのもっと楽する子育て情報』もためになりますし、小林麻利子さんの著書『寝かしつけ0秒、夜泣きもなくなる赤ちゃんとママの熟睡スイッチ』や清水悦子さん著、たかはしみきさんまんがの『赤ちゃんにも優しいママにも優しい安眠ガイド』もとても参考にさせてもらっています。
そう、今、僕がとくに重きをおいているのは寝ること! 息子が生まれてからしばらくは、夜間の授乳を2人で起きて行っていたのもあって、夫婦で疲れきっちゃって。まずは、息子の質のいい睡眠について勉強して、僕たち夫婦も睡眠時間を確保できれば、疲れやストレスが軽減できると思ったんです。今は、早朝の授乳を交代制に変えて、少しずつ睡眠不足が解消できるようになっています。

――家事と育児で分担していることはありますか?

小島 家事は手があいているほうがやっています。食器がたまっていたら僕が洗うし、哺乳びんの消毒もします。妻は、洗濯物のたたみ方にポリシーがあるから、そこの領域は侵さず、まかせていますけどね。育児に関しても分担制にはしていません。僕はひと通りできるのですが、いくつか苦手なことがあって、沐浴(もくよく)がその一つ。1人でできないから奥さんの補佐にまわっています。自分1人ではできないまま沐浴期間は終わってしまいそうです(笑)。おふろでは頑張りたいと思います!

オンオフとも息子中心の生活。朝7時からズーム取材なんてことも増えました

――息子さんが誕生してから、生活面で変わったことはありますか?

小島 当たり前ですけど、息子中心の生活になって、生まれてからは宿泊出張を減らしてもらいました。撮影がない取材の場合は、ミルクをあげたあと、朝7時からズームで、みたいなことも。ベビーベッドを置いている寝室にベビーモニターを設置してからは、家事に集中できたり、親の自由時間が作りやすくなりました。早朝に起きることが増えたので、読書したり作業する時間にあてています。この時間がとても充実していて息子に感謝しています(笑)

――子どもが大熱狂するお笑いライブでも心境が変わったりしましたか?

小島 ライブに来てくれている両親のみなさんに対するリスペクトが強まりましたね。「ここまで育て上げてすごいな」「土日はママ・パパも休みたいだろうに、子どもを楽しませるために出かけてるんだな」とか、親目線で感じることが増えました。お笑いライブの最後に、子どもたちも舞台に上がってもらって一緒に「そんなの関係ねー!」をやるんですけど、息子が生まれる前までは、その子たちを見て“ちっちゃ!”って思っていたのに、いまは“1人で歩けてすごいな”“話が通じるぞ”と、できることの多さに感動してしまったりも(笑)。息子は、まだ意思疎通ができないので、もう少ししたらこうなるんだと思うと、ワクワクします!

お話/小島よしおさん 取材・文/三宅桃子、たまひよONLINE編集部

【俳優・敦士】春になって成長速度加速!?新学期初日に余裕の朝を過ごした息子と、言葉がどんどん増える娘が面白い!

不妊治療を経験し、「妊娠は簡単にできることじゃないし、当たり前じゃないんだ、ということを痛感した」という小島さん。息子さんへのたくさんの愛情を感じるインタビューでした。

小島よしおさん

PROFILE
1980年生まれ、沖縄県出身。早稲田大学教育学部国語国文学科在学中から活動していたコントグループ「WAGE」休止後、2006年からはピン芸人としてスタート。バラエティ番組やお笑いライブへの出演のほか、教育系YouTuberとしても活躍。ジュニアアスリートフードマイスター、ジュニア野菜ソムリエ、キッズコーディネーショントレーナーなど子どもにまつわる資格も取得している。2016年に一般女性と結婚、2024年2月に第1子となる男児が誕生。最新刊は、子どものお悩み相談連載を書籍化した『小島よしおのボクといっしょに考えよう』(朝日新聞出版)。

小島よしおのおっぱっぴー小学校

小島よしおのピーヤの休日【ピーヤTV】

●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。
●記事の内容は、2024年5月の情報で、現在と異なる場合があります。

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