野上選手(鳥栖市出身)ボクシング日本ユース王座に フライ級決定戦で勝利「夢は世界王者」

日本フライ級ユース王座獲得を山口知事(左)に報告する野上翔選手(中央)=県庁

 鳥栖市出身のプロボクサー野上翔選手(23)が、24歳以下の選手で争う日本フライ級ユース王座に就いた。7日に県庁を訪れ、3月の王座決定戦での勝利と初タイトル獲得を山口祥義知事に報告した。野上選手は輝くチャンピオンベルトを掲げ、「夢は世界王者になること」と力強く語った。

 野上選手は杵島商高(現白石高)から拓殖大に進み、アマチュア通算63戦40勝と活躍。東京のジムに所属し、2023年にプロデビューした。右利きサウスポーという珍しいスタイルで頭角を現し、3戦目で後楽園ホール(東京)での王座決定戦に臨んだ。

 得意の右ジャブを生かして1ラウンドから試合を優位に進めた。6ラウンドの残り10秒でアッパーをもらいダウンを喫したが、相手の攻勢をしのいで判定勝利を収めた。野上選手は「勝っている中でダウンし、プロの洗礼を受けた。教訓にして勝利を積み上げたい」と話した。

 SAGAアリーナ(佐賀市)であったバスケットボールの佐賀バルーナーズの最終戦を観戦したことも紹介し、「いつかはアリーナの大舞台で試合したい。またいい報告ができれば」と活躍を誓った。山口知事は「ぜひ凱旋(がいせん)し、世界戦を佐賀でやってほしい。『勝つのは俺だ』という強い気持ちで臨んで」とエールを送った。(鶴澤弘樹)

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