「もっと地域がおもしろく楽しくなるために」 会社の敷地内に公園…建設会社が造った「民パーク」

街中にある誰でも利用できる憩いの場、公園。
このほど鳥取県鳥取市にある変わった公園ができました。

「公園」というと、一般的には自治体などが所有・管理しています。

しかし、4月22日鳥取市にある変わった公園がオープンしたというのです。

安松裕一記者
「こちら一見普通の公園なんですが、この場所、実は会社の敷地内にあるんです」

鳥取市桂見にある建設会社「懸樋工務店」。
ここの敷地内にお目見えしたのが「KAKEHI SPORTS PARK」
略して「カケスポ!」です。

緑豊かなこの公園には4つの健康遊具が設置されているほか、テーブルやイス、ベンチもあり、いつでも誰でも利用することができます。

懸樋工務店 懸樋義樹社長
「公園ってだいたい役所とか官公庁が整備するものという認識があるんですけど、もっと地域がおもしろく楽しくなるために、民間企業が整えるとこうなりましたという公園になっています」

しかし、一体なぜ、会社に公園を作ったのでしょうか?

懸樋工務店では、会社の敷地内のもともと倉庫などがあった場所に、4月、貸しスタジオも備えたパーソナルジムをオープン。
当初、このジムを利用する人のための広場を考えていました。
しかし、ある思いから方向転換、誰でも使えるようにしたのです。

懸樋工務店 懸樋義樹社長
「建設会社ってなかなか普段ご縁が地域の方と少なかったりしますので、地域の方の交流の場として、またうちの会社の社員がミーティングをしたりとか学生さんの会社説明会をここで行ったりとか」

公園本来の健康増進、住民交流などの目的のほか、会社と地域との接点として、さらに、社員同士の交流の場としても活用しようというのです。

これはまさにSDGsのゴール3「全ての人に健康と福祉を」、そしてゴール8
「働きがいも経済成長も」にあたります。

懸樋工務店ではこれまでも古いロッカーを塗装し直し、格好良く蘇らせるなど様々なSDGs活動に取り組んできました。

懸樋工務店 懸樋義樹社長
「地域の方々のいろんな協力があって初めて物が作れたりしますし、いろんな建材を使いますけども、再利用できる物を再利用する。ここの敷地のベンチとかも全部工事中の足場板とかをうまく利用してベンチにしたりしてますので、そういった建設事業の中でSDGsの活動をどんどん取り入れていきたいと思っています」

今回の会社の敷地内に作る公園は、地域の人たちの健康増進、自社のPRに社員交流と、まさに一石三鳥。
懸樋社長はこれを民間が作る公園「民(みん)パーク」と名付け、今後、こうした取り組みや考え方を県内外や海外にも広げていきたいとしています。

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