【早出し】恵みや治水、歩いて実感 最上川200キロを歩く、スタート

最上川源流域からスタートする学童保育所しゃぼん玉クラブ窪田の児童ら=米沢市

 山形新聞、山形放送の8大事業の一つ「最上川200キロを歩く 小学生探検リレー」が11日、米沢市の最上川源流域をスタートした。21回目となる今年は7月20日まで計11週にわたり、酒田市の最上川河口をゴールに行う。参加児童は各地域の最上川沿いを歩きながら、川がもたらす恵み、治水の重要性について学びを深める。

 第1週のこの日は、米沢市窪田小の児童が通う学童保育所しゃぼん玉クラブ窪田の2~6年生13人が参加した。源流域から高畠町の糠野目水辺の楽校まで担当した。

 総合出発式を米沢市の直江石堤上流部にある赤崩橋付近で行った。主催者代表であいさつした寒河江浩二山形新聞会長・主筆(山形新聞グループ経営会議議長)は、最上川が県民の歌として親しまれているのに加え、歌人斎藤茂吉や俳人松尾芭蕉が最上川の作品を残していることを紹介し、「元気にゴールまでたどり着いてほしい」と述べた。

 森田裕介国土交通省山形河川国道事務所長が「河川整備の歴史を知り、水質検査などを体験して川を好きになってほしい」、奥山洋一NPO法人学童保育所しゃぼん玉クラブ理事長は「母なる川の恵みを学び、未来への継承者となってほしい」と、それぞれ激励した。

 板垣正義山形放送社長が、各週でバトン代わりにつなぐビッグフラッグを4年の遠藤月彩(るあ)さん(9)と金子瑠那さん(9)に手渡した。児童代表の6年八巻春仁君(12)が「安心して過ごすにはどんなに最上川が大切なのか、川を守るには何をすればいいのか、しっかりと学びたい」と決意表明した。

 引き続き、森田所長、奥山理事長、八巻君、寒河江会長、佐藤秀之山形新聞社長、板垣社長がテープカットした。出発した子どもたちは、江戸時代に築かれた直江石堤を見学したほか、土のう作りや樋管操作を通じて水害に備える重要性を確認した。探検リレーは国交省などの協力を得て毎週土曜日に実施する。

© 株式会社山形新聞社