先勝に導くアシストはシュート? パス? 宮市亮が気になるシーンを詳しく解説!「マリノスの発展」へ強い覚悟も【ACL決勝】

横浜F・マリノスは5月11日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の決勝・第1レグで、UAEの強敵アル・アインと横浜国際総合競技場で対戦。開始13分で先制を許すも、72分に植中朝日のヘッド弾で追いつくと、86分に渡辺皓太が勝ち越し点を挙げ、2-1で接戦をモノにした。

値千金の決勝点をお膳立てしたのは、60分から出場した宮市亮。ヤン・マテウスのクロスにジャンピングボレーで合わせたところ、最終的に渡辺が押し込んでついに逆転に成功した。

この場面で人々の関心を集めているのが、宮市のアシストはシュートだったのか、パスだったのかだ。結論から言うと、おそらく大半が予想した通り、シュートだった。

ジョーカーとしての役割をきっちり果たした背番号23は、「本当に結果が出て良かったです。僕がどうこうってよりも、今日作り出してくれた雰囲気に応える形で、勝てたことが本当に良かったです」と喜びを伝えた後、話題のシーンをこう振り返った。

「本当に良いクロスが上がってきて、(アンデルソン・)ロペスと被る形だったんですけど、球の勢い的に僕が蹴った方がいいかなってところで声を掛けたら、ロペスがそれを聞いてくれて。ちょっと勢いがまだあって、ジャンプする形になりました。あのまま決まればもちろんそれが良かったんですけど、渡辺選手が反応してくれて、ゴールが決まったことが何よりです」

【動画】宮市の言葉を聞いてから改めて見てみると…
“ナベコー”の愛称でお馴染みの後輩がネットを揺らした直後、オフサイドで得点が取り消されたが、VAR検証の末に晴れて得点が認められた。

「正直、角度的にというか、感覚的に『オフサイドじゃないな』というのが自分の中にありました。審判はすぐオフサイドって笛を吹いていましたけど、『ちゃんと確認してくれ』と言いましたし、本当にゴールになって良かったです」

レフェリー絡みでいえば、ファウルの基準は比較的高く、宮市は仕掛けた際に倒されるも、ノーファウルで流されたシーンが何度かあった。フラストレーションが溜まってもおかしくはないが、31歳のスピードスターは冷静沈着だった。

「そうですね...そこはありましたけど、ただ、それはそれなので、しっかりそれを受け入れて、また前向きにプレーしていました」

悲願のACL制覇へ。「今後のマリノスの発展に向けても、ここでタイトルを獲るか獲らないかではすごく大きく変わってくる。僕らはその責任を担わないといけない」と意気込む宮市は、雌雄の決する第2レグでも、歓喜をもたらすパフォーマンスを披露できるか。

取材・構成●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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