福井県内でもオーロラ撮影か、空がうっすら赤く 「太陽フレア」の影響?肉眼ではほぼ見えず写真で確認

福井県沖の空が赤みがかったオーロラとみられる現象=5月12日午前0時ごろ、福井県坂井市三国町安島から撮影(30秒間露光、吉田直哉さん提供)

 5月11日夜から12日未明にかけて北日本や北陸などでオーロラのような現象が観測できたとの報告が相次ぎ、福井県内でもうっすら赤みがかった空の写真が撮影された。福井市自然史博物館分館セーレンプラネットの学芸員は、高度の高い位置に発生するオーロラの赤い部分が福井からも見えた可能性があるとしている。

 通常より低い緯度で見られる「低緯度オーロラ」は、太陽の表面で起こる大規模な爆発現象「太陽フレア」の影響とみられる。

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 福井市の自営業、吉田直哉さん(47)は11日午後10時~12日午前0時過ぎ、坂井市三国町安島から日本海が広がる真北へカメラを向けて撮影。肉眼ではほとんど確認できず「少しピンク色っぽいが錯覚かもしれない」と思ったが、シャッタースピードを遅くして撮影すると赤みがかった空が写ったという。「非現実的な光景。真夜中なのに朝焼けや夕暮れみたいな色で、不思議な感覚になった」と自然の神秘に思いをはせた。

 セーレンプラネットの須藤未来学芸員(24)も同町安島で撮影。オーロラは一般的に高度の高い部分が赤く、低い部分が緑色だと言い、福井のような低緯度地域では赤い部分だけが水平線近くに見えたとみている。

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