1人4万円定額減税で物価上昇超の所得へと総理

 岸田文雄総理は13日開いた政府与党連絡会議で「来月から1人4万円の所得税・住民税の定額減税を行い、物価上昇を上回る所得を必ず実現していく」と強調した。

また最低賃金の引上げも「目標をできる限り早期に達成すべく、環境整備を加速する」とし「来年以降、持続的な賃上げを定着すべく、労務費の価格転嫁、『年収の壁』対策など総合的・多面的な対策を全力で講じていく」と述べた。政府は最低賃金1500円達成を2030年代半ばより早期に実現したい方針だ。これは経済好循環に欠かせない目標値になっている。

また「春季労働交渉の賃上げ率が定昇込みで5パーセント超、ベアで3パーセント半ばと33年ぶりの高水準が続いている」との認識を示したうえで「医療や福祉の現場で働く方々、物流・建設業界の現場の方々の賃上げのための新たな仕組みも動かしていく」と述べた。

岸田総理は円安についても「最近の円安の動きを十分注視しており、政府・日銀は引き続き密接に連携していく」とした。このほか、この日の会議で岸田総理は停滞している与党内の政治資金規正法改正への動きを踏まえ「今後、政治改革特別委員会での議論や与野党協議が本格化することとなるが、与党間でしっかり協力し、今国会中の政治資金規正法改正実現に向け全力を尽くしていただきたい」と要請した。(編集担当:森高龍二)

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