吉村芳生展閉幕 2万8100人観覧  緻密な鉛筆画、表現楽しむ 長崎

最終日も多くの来場者でにぎわった「吉村芳生展」=長崎市、県美術館

 長崎市出島町の県美術館で開かれていた「超絶技巧の鉛筆画 吉村芳生展」(長崎新聞社など主催、佐藤和眼科医院特別協賛)が12日、閉幕した。3月22日の開幕から2万8100人が来場し、一見写真のようにも見える緻密に描き込まれた細密画を楽しんだ。
 写真画像を細分化して色味を分析し再構築する独特の手法でジーンズを描いた作品や、活字や写真まで手描きした新聞紙に重ねた自画像、東日本大震災で亡くなった方々への思いを一枚一枚の花びらに込めた藤の花など、約500点を展示。最終日も多くの来場者が足を運び、作品に見入っていた。
 友人と訪れた島原市栄町の会社員、上田幸さん(51)は「色鉛筆でここまで表現できるなんてすごい。一つ一つの絵に魂が込められていた」と話した。

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