ファンと交流 “普段着”の笑顔 久光スプリングスが感謝祭 

玉入れのボールに書かれたメッセージを読み上げ、笑顔を見せる中川美柚選手(手前右)=鳥栖市のサロンパスアリーナ

 バレーボール女子・Vリーグ1部の久光スプリングスは12日、鳥栖市のサロンパスアリーナでファン感謝祭を開いた。練習拠点を同アリーナに移して初年度のシーズンを熱い声援で後押ししたファン約300人が県内外から駆け付け、普段は見られない選手たちの“勇姿”を目に焼き付けた。

 選手たちは、春らしいピンクのシャツやモノトーンでまとめるなど、ユニホーム姿とは違う普段着で登場。全国各地から集まったファンの声援に、満面の笑顔で応えた。大竹里歩主将は「皆さん(普段着の)私たちかわいいですか?」と呼びかけ、会場を沸かせた。

 ファン参加型で借り物競走や玉入れを行った。借り物競走ではチームに関するグッズなどをファンに借り、選手がサインをして返却。玉入れでは、ファンが観客席から投げ入れたボールを選手が網を使って懸命にキャッチした。ボールにはメッセージが書き込まれ、ゲームを通してファンが感謝の思いを伝えた。

 北窓絢音選手を応援しているという佐賀市の武藤光貴さん(24)は「ファンと選手がつながりを持てるイベントは、他のスポーツではあまりない」と楽しんだ様子。「来季はサービスエースをたくさん取ってほしい」と北窓選手の活躍を期待した。

 イベントの最後に、今季限りで退団する濵松明日香選手と、引退する花井萌里選手があいさつした。濵松選手は「1年1年、濃い時間を過ごした。次の道でも私らしく頑張りたい」と思いを語り、花井選手は「仲間、自分を信じて進んできた道は間違ってなかったと思う。ここで学んだことを生かしていきたい」と目を赤らめた。(小部亮介)

玉入れでアリーナに投げ込まれるボールを懸命に網に入れる選手たち
ファンに笑顔で応える奥原花選手(手前から4人目)ら=鳥栖市のサロンパスアリーナ

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