北方墓参再開を重点にロシアに求めていくと総理

 鈴木直道北海道知事、松本侑三公益社団法人千島歯舞諸島居住者連盟理事長、石垣雅敏北方領土隣接地域振興対策根室管内市町連絡協議会会長らが14日、総理官邸を訪ね、岸田文雄総理らに北方領土問題早期解決へ要望を行った。

 鈴木知事は「北方4島交流事業などの早期再開を心待ちにしている元島民、隣接地域の皆さんの切実な声を届けにきた」と一層の取組みを要請。

 北海道千島歯舞諸島居住者連盟の松本理事長は「墓参の早期再開と北方領土が日本の領土であることを国内外に周知してほしい」と特に訴えた。

 岸田総理は「それぞれの立場で北方領土問題に尽力頂いていることに心から感謝申し上げたい。今もなお北方領土問題が解決されていない、また日本とロシアの間に平和条約が締結されていない状況を本当に遺憾に思う」と述べた。

 そのうえで「ロシアによるウクライナ侵略により、日ロ関係は大変厳しい状況だが、政府としては4島問題を解決し、日ロ平和条約締結の方針を堅持する。北方墓参をはじめとする北方4島交流事業の再開は今後の日ロ関係の中でも最優先事項であり、北方墓参に重点を置いてロシア側に求めていきたい。北方領土問題は国民全体の問題。国際社会においても我が国の立場が正しく理解されるよう努力を継続したい」と答えた。(編集担当:森高龍二)

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