青森市の就労継続支援B型施設「ほ・だあちゃ」を利用する障害者たちが制作したランプシェード「ような」の製品化から約5年が経過したことを受け、同施設のスタッフや利用者ら7人が14日、同市役所本庁舎を訪れ、西秀記市長に製品の周知などを要請した。関係者によると、これまでに40個以上が県内外の施設に設置され、雲のような独特の形がインテリアとして好評を得ているという。西市長も「雰囲気がとても良い。いろいろなところで紹介できれば」と約束した。
「ような」は、利用者の意欲向上や収入増につなげようと、2015年ごろから開発に着手。同市の美術家蒔苗正樹さん(62)がデザインを担当し、建築や電気設備関係者らの協力も得て18年に完成させた。
この日は、同施設を運営するNPO法人「ドアドアらうんど・青森」の佐藤智子理事長(81)が製品の実物を西市長に見せながら、製品名の由来について「雲のような、繭のような、雪の塊のような…と、作り手や見る人によって一つ一つの形が違う」と説明。「世界を照らす青森の明かりとして広めていくためにも、ぜひ宣伝に協力してほしい」と呼びかけた。
制作を担当する同施設の利用者たちも意欲十分。加藤豪生(たけお)さん(40)は「失敗を繰り返しながら、ようやくきれいなランプシェードを作れるようになった。作品作りが大きな自信になっている」、今恵美子さん(44)は「いろいろな工夫をしながら、やっと出来上がる作品。一人でも多くの人にこの明かりが届けば」などと語った。
製品の価格はタイプによって異なり、3万円台~7万円台。問い合わせは北電(電話017-766-7818)へ。