民間事業者による再開発が行われる青森県八戸市十三日町の旧商業ビル・チーノはちのへ跡地で15日、マンション1棟目が着工した。工期は2026年2月までの見込み。街の新たなにぎわいづくりの取り組みが本格的に始動した。
再開発を手がけるフージャースコーポレーション(東京)は計画の愛称を「ハチノスクエア」と決め、推進することとしている。同社によると、旧チーノはちのへは地上部分の解体が完了し、地下部分の工事が続いている。計画では15階建ての分譲マンション2棟(計141戸)、商業機能とホテルが一体となったホテル商業棟、立体駐車場を整備する。ホテル商業棟については、当初の6階建てから9階建てに変更した。
同社によると、着工したマンションは「デュオヒルズ八戸ザ・マークス」のうちの1棟で、総戸数は69戸、延べ床面積は5936.69平方メートル。24年10月下旬から販売する予定で、26年3月下旬から入居の見込み。もう1棟のマンションとホテル商業棟、立体駐車場の整備時期などは計画段階のため公表していない。同社の開発担当者は「プロジェクトが八戸市の中心市街地の活性化に寄与し、新たな人と人との出会いが生まれる場所となるよう、八戸市・市民の皆さまと共に歩んで参りたい」とコメントした。
再開発には国の事業を活用しており、22~25年度までの4年間で国と市がそれぞれ計13億9千万円を支出する見込み。市は再開発を第4期中心市街地活性化基本計画の核となる事業の一つとしていて、熊谷雄一市長は「マンションの次はホテル商業棟、駐車場棟と、まちの姿が描かれていくと思うので大いに期待している」とのコメントを出した。