ズベレフ、転倒のアクシデントを物ともせず好調の世界13位フリッツ撃破「勝利に満足している」[イタリア国際]

2017年覇者のズベレフが4強入り

現地5月15日、男子ツアー「BNLイタリア国際」(イタリア・ローマ/ATPマスターズ1000)シングルス準々決勝が行われ、第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/世界ランク5位)が、第11シードのテイラー・フリッツ(アメリカ/同13位)にブレークポイントを与えることなく6-4、6-3のストレートで勝利し4強。クレーコートのATPマスターズ1000で9度目の準決勝進出と、元世界3位のダビド・フェレールと並び歴代4位となった。

2017年大会以来、2度目のタイトル獲得を欲す27歳のズベレフは、クレーコート・シーズンで準優勝とベスト4の好成績を収めているフリッツと対戦。第1セット第3ゲームでは転倒し、2022年全仏オープンで靭帯断裂の大けがを負っているだけにヒヤッとしたが、擦り傷の治療を行うとプレーを再開。0-40のチャンスを生かしてリードを奪うと、その後もじっくりラリー戦を組み立てて、ポイントを獲得していく。

このリードを保って6-4でセットを奪うと、第2セットも2-3から一気に4ゲームを連取。盤石なサービスゲームを披露し、ストローク戦でもフォアハンドの強打を生かした攻めのテニスで、チャンスを与えることなくフリッツを1時間半で撃破した。

「テイラーは今年のクレーコートでベストプレーヤーの一人。このような勝利ができて素晴らしい」と振り返ったズベレフは、試合を通してサービスエースこそ6本にとどまったものの、ファーストサーブで78%、セカンドサーブで64%と高い確率でポイントを獲得。「(おかげで)ベースラインからもう少しリスクを冒してもいいという安心感がある」と、ここまで好調の理由を明かした。

ATPによるとクレーコートのATPマスターズ1000で準決勝に以上に進んだ回数で元世界3位のダビド・フェレール(スペイン)と並んで、9度目となったズベレフ。ラファエル・ナダル(スペイン/37回)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/28回)、ロジャー・フェデラー(スイス/19回)に次いで歴代4位となった。

また、第1セット第3ゲームで転倒したことについては、「まだ少し痛みがある。アドレナリンが落ち着いたら、明日どうなっているかチェックするつもり。勝利には満足しているよ」と述べている。

2021年8月以来となるATPマスターズ1000のタイトルを狙うズベレフは、準決勝でジョコビッチらを破るなど快進撃を続けているアレハンドロ・タビロ(チリ/同32位)と対戦する。

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