前四半期のPS5販売台数、Xboxの5倍か。米国では同時期のPS4より好調?

Image:Sony

ソニーグループは5月14日、2023年度の決算を発表。そのなかで、3月末時点でのPS5の累計販売台数が5920万台を突破したことを明らかにした。

前四半期では450万台、2023年度通期では2080万台とのこと。「同じ期間で計100ドルの値下げをしたPS4の6000万台に近い水準」として、最近の好調ぶりをアピール。もっとも、24年度の販売台数は1800万台と見込んでおり、今後は勢いが落ちると示唆している。

この状況につき、ビデオゲーム市場調査会社Niko Partnersのアナリストは、前四半期にマイクロソフトのXbox Series X|S(合計)の5倍売れたと見積もっている。

Daniel Ahmad氏のPS5売上に対する評価は、さほど悪いものではない。据え置き型ハードの販売は健在だが、前世代機を上回ることはもはやない、ということだ。そのため、家庭用ゲームユーザーのARPU(1人当たり平均売上)を増やすことに重きが置かれ、「ゲーム専用機を超えた戦略」も採用されているという。

現在のソニーが進めているファーストパーティゲームのPC移植は、まさにそれだ。PC版『Helldivers 2』は12週間で1200万本を売り上げ、『God of War Ragnarok』を抜いて同社史上最速を記録したとの発表もあった。もっとも、PSNアカウントとの紐付けをめぐる、決して小さくはない騒動も記憶に新しい

かたや市場調査会社Circana社のMat Piscatella氏は、他にも興味深いデータを明かしている。発売から41か月目の米国での累計販売台数は、PS5がPS4を7%、PS3を66%上回っているという。

また、リモートプレイ専用デバイスPlayStation Portalの売上は、需要が供給を上回り「予想以上に」好調とのこと。いまだに品薄が続いているのは「大量販売ではない」ためのようだ。

Nintendo Switch後継機が2025年に登場することは、ほぼ確実だろう。PS5の売れ行きも不調とは言えないまでも陰りを見せてきたなか、ソニーも機先を制すべく2024年内に強化型の「PS5 Pro」を投入するのかもしれない。

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