柏MFマテウス・サヴィオの忠誠心。「監督の采配に準じて」本来とは逆サイドでも奮闘

[J1第14節]柏 2-1 湘南/5月15日/三協フロンテア柏スタジアム

5月15日、Jリーグの日に行なわれたJ1第14節で、柏は湘南とホームで対戦。2ー1で勝利を収め、今季5勝目を挙げた。木下康介、細谷真大のゴールで逆転勝ちを収めた試合で、選手起用で気になる部分があった。

柏はいつも通りの4-4-2で臨んだが、これまでと配置が違っていた。攻撃のキーマンであるマテウス・サヴィオは、左サイドハーフが主戦場だが、この日は右サイドハーフでスタート。左サイドハーフには戸嶋祥郎が入った。

試合後、井原正巳監督にこの点について聞くと「まず、サヴィオも祥郎も両サイドできるということ。そして湘南さんの左サイドは、畑(大雅)選手がいて、非常にアグレッシブなサイド攻撃が来るというシミュレーションをしていました。そこにサヴィオをぶつけることで、抑える、そして攻撃でもストレスを与えていく狙いがありました」と明かした。

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確かにこの試合でも、湘南のサイド攻撃は武器となっており、そのなかでも畑の積極性には目を見張るものがあった。それに対し、M・サヴィオは守備で奮闘し、機を見て効果的なアタックを繰り出した。

柏の背番号10は右サイド起用について「監督の采配に準じて対応できるように、普段からトレーニングしている。今日はスタートは右で、後半途中から左になったけど、自分の役割は果たせたと思っている」と振り返る。

そして「自分のポジションに関係なく、試合の流れ、内容、状況に応じてプレーしなければならないことを念頭に置いて、普段から準備をしている。そこに関しては、今後も監督の指示に従いつつ、やっていきたいと思う」と謙虚に語る。

M・サヴィオは2019年夏に来日し、柏一筋で6年目。12節の鹿島戦でJ1通算100試合出場も達成し大台に突入。これからのさらなる活躍に期待したい。

取材・文●平龍生(サッカーダイジェスト編集部)

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