フィリピン中銀、予想通り5会合連続で金利据え置き 8月利下げも

Neil Jerome Morales Mikhail Flores

[マニラ 16日 ロイター] - フィリピン中央銀行は16日、政策金利の翌日物リバースレポ金利を6.50%に据え置いた。据え置きは5会合連続。新たなインフレ・成長指標を受け、早ければ8月にも利下げする意向を示した。

ロイター調査では23人のエコノミスト全員が現状維持を予想していた。

レモロナ総裁は記者会見で「われわれは以前よりも幾分タカ派的ではなくなっている」と述べ、8月に利下げする可能性があると付け加えた。

総裁は別のイベントで記者団に対し、8月利下げを決定した場合は0.25%ポイントにとどまり、「年内には」同じ幅での2回目の引き下げがあり得ると述べた。

中銀は今年のリスク調整後インフレ率見通しを従来の4.0%から3.8%に引き下げた。一方で、来年の見通しは3.5%から3.7%に若干引き上げた。見通しに対するリスクは引き続き上振れしているとした。

4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.8%上昇し、中銀の目標である2─4%に収まった。

中銀のダキラ副総裁はインフレの改善が「今後の消費を支える」との見方を示した。

第1・四半期の国内総生産(GDP)は前年比5.7%増加した。インフレにより個人消費が抑制された。

レモロナ総裁は金融が引き締まっている状況下で減速が続いているが、最新のGDPデータからみて中期的な成長の道筋はほぼ変わっていないと分析した。

7─13日に行ったロイター調査では、中銀は金利を第3・四半期いっぱい据え置き、第4・四半期に50ベーシスポイント(bp)利下げすると予想されている。

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