ECBの新枠組み、短期金融市場取引を抑制の可能性=独連銀総裁

[フランクフルト 16日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのナーゲル独連銀総裁は16日、ECBの金融政策運営の新たな枠組みにより、短期金融市場での取引が抑制される可能性があるとの見方を示した。市場での資金調達よりもECBの制度を利用する方が割安になるためという。

ECBは3月13日、これまでに膨張した資産を緩やかなペースで圧縮することを目指す、金融政策運営の新たな枠組みを発表。これに基づき、中銀預金金利と主要リファイナンス金利のスプレッドが15ベーシスポイント(bp)に縮小される。

これについてナーゲル氏は「銀行間取引にはより広いスプレッドが必要になるかもしれない。長めの金融セグメントでは、より広いスプレッドでもまだ実行可能な多くの取引が市場から排除されるリスクがある」と指摘した。

ECBは今回の枠組みを2026年、または必要に応じてそれよりも早く見直す予定。

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