県産品、瀋陽に売り込み 現地で「とやまフェア」富山県・遼寧省、友好40周年の交流事業

オープニングイベントで経済の相互発展を誓う出席者=瀋陽市内のホテル(森康平撮影)

  ●経済2団体が覚書

 【瀋陽=森康平】中国・遼寧省の省都、瀋陽市のシャングリラホテル瀋陽で16日、富山県内の特産品を集めた「とやま県産品フェアin瀋陽」が開幕した。県と遼寧省の友好県省締結40周年を記念した経済交流事業の一環。式典に合わせ、県新世紀産業機構と中国国際貿易促進委員会遼寧省分会が経済交流の促進に関する覚書を調印し、互いの経済発展に向け、連携して取り組むことを誓った。

 フェアの会場には高岡銅器や酒器、日本酒、氷見うどんなど17事業者の特産品63品が展示され、来場者が飲料の試飲を楽しんだ。立山黒部アルペンルートをはじめとした県内観光地のパンフレットも並び、富山の魅力を売り込んだ。

 中国国際貿易促進委員会遼寧省分会は、省内企業の投資の促進や国際貿易の推進などに力を入れており、国際商会の会員企業は5022社となる。県新世紀産業機構と覚書を交わすのは初めて。

 覚書では、双方の地域への投資が促進されるよう情報交換を密にするほか、企業の戦略的発展に向けて展示商談会やセミナーを開催することや、それらのイベントに企業が積極的に参加するよう広報に協力することなど5項目を盛り込んだ。中谷仁県新世紀産業機構理事長と龐宝国(ほうほうこく)中国国際貿易促進委員会遼寧省分会長が調印した。

 式典で新田八朗知事は、県の特色が自然豊かなことであることとし、フェアを機とした交流の発展に期待した。靳国衛(きんこくえい)遼寧省副省長は、「T―Messe(メッセ)県ものづくり総合見本市」への出展に向け準備するとし、経済や貿易での交流を加速させる考えを示した。

 フェアは今月下旬から瀋陽市の万科中日産業園に会場を移し、来年3月末まで展示する。

覚書を交わす中谷氏(左)と龐氏(いずれも森康平撮影)

© 株式会社北國新聞社