土をつけた霊木で頭たたく、500体以上の人形奉納…京都の寺院で春恒例の「大祭」

京都帝釈天の鈴木住職から「お土受け」を授かり、福を願う参拝者たち(南丹市八木町)

 京都府南丹市八木町の京都帝釈天でこのほど、春恒例の「大祭」が営まれた。新型コロナウイルスの影響で4年ぶりの本格開催となり、参拝客でにぎわった。

 檀家たちによる雅な御詠歌が響く中、参拝者は本堂に花をささげた。鈴木顕道住職(62)が境内の土をつけた霊木で頭をたたき、健康や福を授ける「お土受け」も行われた。

 地元の女性たちは、無病息災を願う人形「くくり猿」を大祭までに500体以上縫い上げ、奉納した。本堂は華やかな色の人形で彩られた。

 着物姿の女性による献茶や、音楽の演奏もあり、山内ではのどかな時が流れた。

 実家が近くで初めて参拝したという男性(40)は「地元の人が祭りや伝統をしっかり守っていると感じました」としみじみ話した。

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