照明デザインで最優秀賞 五島の高級リゾートホテル 長崎県内初、「居心地の良さ」評価

五島のシンボル鬼岳(右奥)など環境と調和した照明デザインが評価された(撮影:ナカサ&パートナーズ)

 長崎県五島市の高級リゾートホテル「五島リトリートray(れい)」の照明デザインが、「2024年照明デザイン賞」(一般社団法人照明学会主催)の最優秀賞を受賞した。「精緻な光のデザインが、リゾートホテルの本来の役割である『居心地の良さ』を表現している」と評価された。最高賞の受賞は県内で初めて。
 照明デザイン賞は光を素材に、優れたデザインと創意工夫に満ちた作品を顕彰。22回目の今年は22年1月から23年12月末までの作品が対象で、全国から45件が応募。同ホテルの最優秀賞1件を含め優秀賞、入賞など計8作品が選ばれた。

「光が寄り添う空間」がコンセプトの館内(五島リトリートray提供)

 ホテルは22年8月、「祈りの島、光の宿」をコンセプトに総合商社の双日(東京)が建設しオープン。鬼岳や鐙瀬(あぶんぜ)溶岩海岸などの雄大な風景を借景に、大きな窓で開放的な造りが特徴。外光を取り入れ、極力照明を抑えた「光が寄り添う空間」を演出し、「ミニマル(必要最小限)な照明デザインで環境に調和したホテル」と評価された。
 高萩健総支配人は「国内最高峰の賞に輝き大変光栄。光がつくり出す陰影も魅力の一つ。ぜひ、足を運んで鑑賞していただきたい」と喜びを語った。
 同学会によると、県内では20年に大村市のミライon図書館、長崎市の「環長崎港夜間景観整備・平和公園地区」が入賞している。

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