児童の永久歯、抜歯手術で誤って抜く 術後に適切な体勢取らず、男性の足にまひ残る 兵庫県立の2病院で医療ミス

兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5

 兵庫県病院局は17日、尼崎総合医療センター(尼崎市)で、児童の抜歯手術で誤って永久歯を抜くミスがあったと発表した。

 県病院局によると2019年3月、当時10歳未満の児童に、埋伏した過剰歯の抜歯手術を実施した際、誤って近くの永久歯の犬歯を抜いてしまったという。術後4年たっても永久歯が生えてこなかったため、患者がかかりつけ医を受診。同センターが再検査して誤抜歯が判明した。

 また、はりま姫路総合医療センター(姫路市)では今年1月、30代の男性患者に骨盤骨折の手術を実施。術後に集中治療室に入室させた際、膝下にクッションを入れるなどしてベッドで適切な体勢を取らせなかったため神経圧迫が起こり、左足にまひが残ったという。

 杉村和朗・県病院事業管理者は「大変申し訳ない。より一層安全対策を進め、再発防止に努めていく」とコメントした。 (前川茂之)

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