居酒屋料理、おいしく減塩 米沢栄養大生がメニュー考案、好評

考案した料理を提供し、減塩や栄養バランスなどの工夫を説明をする米沢栄養大の学生=米沢市駅前2丁目

 米沢市の県立米沢栄養大に通う学生5人が17日夜、米沢市内の居酒屋「ニケンメドウスル」で1日限定の料理長を務めた。「居酒屋にあるような料理を減塩でヘルシーに」をテーマに、提供の順番やタイミングなどを考えてコース料理を提供した。来店客からは「健康的で満足感もある」などの声が聞かれた。

 調理の道を志す学生に、メニュー考案や提供など実践の経験を積んでもらおうと、同店の青野祐也オーナー(38)が初めて企画した。アルバイトとして働く同大4年玉虫美結さん(22)が提案を受け、同級生らを誘って実現した。

 コースでは、野菜たっぷりのソースを使った「鶏ささみのピカタ」や、皮をダイコンでアレンジした「大根ギョーザ」、「ウコギ焼きおにぎりのだし茶漬け」など9品を提供。料理ごとに担当を決め、栄養成分や原価の計算も行い、4千円のコースで提供した。

 厨房(ちゅうぼう)に立った学生は、タイミングを意識しながら手際よく調理を進めた。提供時には「塩分は減らし、薬味で香りを出しています」「ササミはパサパサにならないよう卵に漬けて焼きました」などと工夫を説明した。普段の玉虫さんは接客などの担当のため、店で調理したのは初めてだった。「決められた時間で提供する段取りが難しかったが、就職活動の上でも自信にもなる」と話した。

 来店客からは「減塩だけど食べ応えがある」「ヘルシーなのでお酒を少し飲み過ぎても大丈夫そう」などと好評で、青野オーナーは「学生が考えてくれたレシピは、店舗で提供する通常メニューにも組み込んでいきたい」と話していた。

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