「棚田遺産」の地、幻想的な光景に 福井県小浜市田烏でLEDキャンドル点灯

棚田が幻想的な雰囲気に包まれた「たがらす棚田キャンドル」=5月18日夜、福井県小浜市田烏

 福井県小浜市田烏の棚田を約3千個の発光ダイオード(LED)キャンドルで彩るイベント「たがらす棚田キャンドル」が5月24日まで行われている。柔らかなともしびが浮かび上がり、棚田を幻想的に縁取った。

 田烏の棚田は若狭湾に面し、2022年2月に農林水産省の「棚田遺産」に選定された。イベントは地元住民でつくる「たがらす我袖倶楽部(わがそでくらぶ)」が、12年から毎年開いている。昨年よりキャンドル数を約1300個増やし、最大規模となった。

 初日の18日は、日が暮れ始めた午後7時ごろから徐々にキャンドルが光り、15分間隔でオレンジや緑、ピンクに色を変えた。夕暮れの中に浮かび上がる光景に、夢中でシャッターを切る人や、棚田横を歩いて楽しむ家族連れらの姿があった。初めて訪れたという男性(45)=滋賀県高島市=は「棚田と若狭湾と光の組み合わせが良い。昼の景色も見てみたい」と話した。

 キャンドルは同10時ごろまで点灯する。

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