モンテ、選手とサポーターが田植え 山辺の棚田

棚田に手で苗を植えるイサカ・ゼイン選手(手前)ら=山辺町大蕨

 山辺町の「大蕨の棚田」で19日、サッカーJ2・モンテディオ山形の選手やサポーター、地元有志らが田植えを行った。青々とした田んぼを想像しながら、苗を1束ずつ丁寧に植え付けた。

 農林水産省の「棚田遺産」に選ばれている同棚田の景観を守ろうと、ボランティア団体「グループ農夫の会」(稲村和之代表)が2011年から取り組んでいる。この日は同会や地元の中地区有志の会(稲村健(つよし)会長)の両メンバー、モンテのMFイサカ・ゼイン選手(26)、山新観光(山形市)の社員ら計約70人が参加し、約5アールの水田に「山形95号」を植えた。

 前日はモンテのホーム秋田戦だったが、イサカ選手は疲れも見せず、泥の感触やサポーターとの交流を楽しみながら手植えした。「歩くのがやっと。トレーニングよりきつい」とおどけてみせ、「お米ができる過程が分かる。よく味わって食べたい」と額に汗を光らせていた。

 モンテのほか、18年から協力している山形交響楽団も20日に田植えを行う。秋に収穫したコメはそれぞれ「モンテ棚田米」「山響棚田米」として販売し、売り上げを棚田の保全などに充てる。

© 株式会社山形新聞社