がん手術中、頸動脈切る 後遺症の60代男性に2060万円賠償 三田市民病院「医療過誤明らか」

三田市役所=三田市三輪2

 兵庫県三田市は20日、三田市民病院で喉頭がんの手術を受けた市内の60代男性の頸(けい)動脈を誤って傷つけ、後遺症が残ったとして、損害賠償金約2060万円を男性に支払う方針を明らかにした。24日開会の市議会定例会に関連議案を提出する。

 市によると、男性は2020年12月、市民病院で喉頭がんの手術を受けた。医師が手術中、男性の左総頸動脈を誤って切断し、すぐに縫い合わせたが、脳梗塞が認められ高次脳機能障害を発症。翌年1月にリハビリテーション専門病院に転院し、退院後もリハビリを行ったが後遺症が残ったという。

 市は「診療状況を再度確認したところ、医療過誤があったことは明らか」と認め、賠償金を支払う方針を決めた。(橋本 薫)

© 株式会社神戸新聞社