県内、多くの野菜で高騰長引く 天候不順が原因

高値が続く中、特売のキャベツを選ぶ買い物客=20日午前、松山市山越2丁目

 県内でキャベツを筆頭に野菜の価格高騰が続いている。全国的な天候不順で主産地の出荷がずれたのが原因。4月後半から高止まりしており、卸売業者やスーパーの関係者は「今年のように多くの品目が長期間、高騰するのは珍しい」と困惑している。

 松山市中央卸売市場の卸売業者、松山青果(松山市久万ノ台)によると、5月1~19日の葉物や土物、果菜類を含めた野菜全般の入荷量は前年同期比8%減の一方、仕入れ価格は10%上昇。ダイコンやニンジン、キュウリなど主品目のほとんどが該当し、特にキャベツは入荷量が31%減に対し、単価は2.4倍に跳ね上がった。ブロッコリーは入荷量62%減、単価74%上昇となっている。

 高市裕二取締役主管(野菜部統括)は「通常、前年より高値になるのは3、4品目程度だが、今年は例年にない動き」と指摘。野菜全般として暖冬で3、4月に出荷予定分が前倒しになったのに加え、4月以降の低気温と長雨で特にキャベツは主産地の愛知県産などの実の太りが悪くて出荷が遅れ、4月後半から間が空いた状態になっているという。

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