盛況、1時間で売り切れ 「次回へ手応え」 旧上郷小でパンまつり/田子

廃校舎が大にぎわいとなった南部パンまつり

 田子町の旧上郷小で19日、「南部パンまつり」が開かれた。イベントは午前中から長蛇の列ができ、正午の開始から1時間ほどで売り切れる盛況ぶり。来場者は購入したパンを教室で食べるなどして廃校で過ごす休日を楽しんだ。主催者側は予想以上の反響に驚きながらも、次回以降の開催に向けて強い手応えを感じた様子だった。

 南部パンまつりは、八戸市のまちづくり会社「みちのくみなと未来」と市内外の人気パン店が実行委員会を組み開催している。3回目の今回は、廃校を活用して町おこしに取り組む地元の有志団体「ネクスト上郷」が協力し、八戸市外で初めて開催した。

 芝生の校庭の駐車場は、禁止区域を除いてイベント開始直後から満車に。廃校の廊下は来場者でいっぱいになった。当日は校長室を含めて廃校舎を全て開放。来場者は教室の机といすに着席しパンを食べたほか、黒板に落書きをして学校生活気分も味わった。

 また、廊下に飾られている親子そろっての入学式写真の下では、子どもの頃の自分を教える親子連れの姿も見られた。

 終了後、みちのくみなと未来の佐藤容紹総合戦略プロデューサーは「陸奥湊に約700人が来た前回並みの来場者を集められ、手応えを感じた。今後もパンまつりを通して、地域にメリットを与えたい」と話した。

 また、ネクスト上郷の木村知子さんは「学校にたくさんの人を呼べてうれしい。次に開催する際は出店者をもっと増やし、来場者を町内の観光地や観光施設に誘導できるようにしたい」として、次回開催に意欲を見せた。

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