「女と寝ることに狂った人間」と称された韓国歌手(35)を“かばった”?韓国公共放送KBSが疑惑を否定

韓国の公共放送KBSが集団性暴行などで服役した歌手チョン・ジュニョン(35)を守ろうと事件に関与したとの疑惑に対して、立場を明らかにした。

KBSは5月21日、「BBCニュースコリアが公開したドキュメンタリー『バーニングサン:K-POPスターたちの秘密トークルームを暴露した女性たちの話』に出演した記者が、自身は“KBSの弁護士がチョン・ジュニョンの被害者側に接触して圧迫した”という内容のインタビューをした事実がなく、事実無根との立場を記事を通じて明らかにした」と伝えた。

先立ってBBCニュースコリアは5月19日、ドキュメンタリー「バーニングサン:K-POPスターたちの秘密トークルームを暴露した女性たちの話」をYouTubeで公開した。

人気K-POPスターの性犯罪事件を取材した記者たちの話を扱ったドキュメンタリーでは、“バーニングサン事件”が暴露される前に起きた、チョン・ジュニョンが不法撮影容疑で告訴された事件について触れた。

チョン・ジュニョンをかばった?

(写真提供=OSEN)チョン・ジュニョン

当時、チョン・ジュニョンはKBSのバラエティ番組『1泊2日』に出演しており、事件を受けて番組から降板したが、警察と検察が“嫌疑なし”と判断して事件が終結すると再び番組に復帰した。

それと関連して、BBCのドキュメンタリーでは「KBS側の弁護士がチョン・ジュニョンを告訴したAさんに接触した」と説明した。

事件を取材したパク記者は、ドキュメンタリーで「弁護士の“証拠が不十分ならば、かえってあなたが誣告罪で大きな罰を受ける可能性がある”という話を聞いて、(被害者が)とても怖かったという。それで告訴を取り消したそうだ」と述べ、女性の立場を伝えた。

そんなドキュメンタリーが公開されると、オンライン上では、KBSがチョン・ジュニョンを守るために弁護士を使い、Aさんに告訴を取り下げるよう働きかけたのではないかとの疑惑が浮上した。

疑惑についてKBSは「そのドキュメンタリーに出演したパク記者はこの日、“KBSはチョン・ジュニョンの性犯罪もみ消しと関連したことがありません”という題名の記事を通じて、BBCがそのドキュメンタリーで“KBS弁護士がチョン・ジュニョンを告訴した被害者に接触した”としたことは、記者本人がBBCに伝えた内容ではないと直接明らかにした」と説明した。

また、「“KBS弁護士が被害者に接触した”というBBCのナレーション後、“弁護士の『証拠が不十分ならば、かえってあなたが誣告罪で大きな罰を受ける可能性がある』との話を聞いて、とても怖かったそうだ”というパク記者のインタビュー内容の中の“弁護士”は、KBSの弁護士ではなく、“被害者側の弁護士”だったという点を明確にした」と伝えた。

KBSは「BBC側に強い遺憾の意を表し、事実関係を正すよう、訂正報道を要請する計画だ。また事実関係を正さない場合、法的措置も検討する予定だ」と付け加えた。

疑惑についてパク記者とKBSが否定し、解明した状態だ。それを受けてBBCがどんな対応をするのか、注目が集まっている。

なお共演者から「女性と寝ることに狂った人間」とまで言われたチョン・ジュニョンは、2019年3月に拘束起訴され、集団性暴行や不法撮影物流布などの容疑で懲役5年が確定し、今年3月に出所した。

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