角川アスキー総合研究所、東京都による「小中学生 起業家教育プログラム」2024年度の公募を開始

角川アスキー総合研究所は、東京都内の小中学校を対象にした「小中学生 起業家教育プログラム」2024年度の公募を、5月21日に開始した。同社は運営事務局を務めており、東京都産業労働局とともに事業を推進していく。募集は11月29日まで。

「起業家教育」は、起業家や経営者だけに必要な特殊な教育ではなく、高い志や意欲を持つ自立した人間として他者と協働しつつ新しい価値を創造する力といった、これからの時代を生きていくために必要な力の育成のための教育手法を指す。

また起業家教育では、「課題発見・解決能力」「創造性」「感性・思いやり・意欲・多様性を受容する力」といった、これからの時代に応じた力の育成と方向性を共有する。現行の学習指導要領で目指している知・徳・体のバランスの取れた「生きる力」の育成とあわせて、起業家教育を進めることにより、課題の発見と解決に向けた主体的・協働的な学びの充実に寄与すると考えられる。

今回の「小中学生 起業家教育プログラム」おいては、学校が同プログラムを授業などで導入・実施するにあたって、内容の検討から準備、実施までをサポートする。支援規模は10校程度の予定で、学年単位での支援が行われる。

具体的なプログラム内容としては、仮想の会社立ち上げから決算までの工程をシミュレーションして、起業家精神(チャレンジ精神・創造性・探究心)や、起業家的資質能力(情報収集・分析力・判断力・実行力・リーダーシップ・コミュニケーション力)の向上を目指す。

募集は11月29日までで、書類審査によって12月に支援対象の学校が決定される。応募条件は以下の通り。

  • 都内の小中学校であること(公立・私立は問わない)
  • 教職員が主体的にプログラムに携わることができる体制が整っていること
  • プログラムの支援を受けることについて学校内で合意していること
  • 2025年度に総合的な学習の時間等にプログラムを導入する予定であること

なお、同プログラムの事業概要や実施校の体験談などについて説明するオンラインの事業説明会を、7月12日、9月19日、10月11日に開催する。時間はいずれの回も15時30分~16時30分で、参加は無料だが事前申し込みが必要。同プログラムへの応募にあたり、説明会への参加は必須ではない。

そのほか、学校教育の中で起業という将来の選択肢について知ってもらう機会を作るべく、授業で講演を行う起業家や経営者などを派遣する。応募校の希望を聞いた上で、事務局が講演を実施する起業家・経営者の提案を行う。

起業家講演(出前授業)の募集は2025年1月31日までで、30校までの先着順となる。応募条件は以下の通り。

  • 都内の小中学校であること(公立・私立は問わない)
  • 出前授業を実施することについて学校内で合意していること

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