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「お金も、仕事も、両親や同僚の信頼も全て失って初めて、自分はギャンブル依存症の病気なんだと気付いた」。福井県福井市の依存症回復施設に2023年2月から通っている航平さん(34)=仮名=は、インターネット上で金銭を賭ける違法なオンラインカジノにはまって借金を繰り返し、最後は勤務先の金庫から150万円を着服した。スマートフォンを使い軽い気持ちで始めたギャンブルで「大切な人たちを傷つけた」と後悔している
ギャンブルを始めたのは23歳の時で、職場の先輩に誘われパチンコ店に行った。2020年、新型コロナウイルスの影響でパチンコ店に行きづらくなり、スマホでできる遊びを探している際、オンラインカジノを見つけた。SNS(交流サイト)でやり方を調べると、日本人の利用者も多そうで「違法だとは全く思わなかった」。
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早速遊んでみると「パチンコと違って24時間できて、リターンも大きい」とはまった。最初の頃は遊ぶ金額を1日1~2万円にとどめていたが、徐々に賭け金を上げていった。1回20万円の大勝負をし、運よく1日で200万円勝つこともあった。好きだったバカラは決着が早く、1日で500回くらいやったことも。手軽さから仕事中にもスマホをいじった。
貯金400万円はすぐ底を突いた。消費者金融で借金し、負けが続いて返済が回らなくなると両親に肩代わりしてもらった。「もう二度とやらない」と誓ったが…
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