福島高専にチャレンジ賞 インフラテクノロジーコンテスト 道路に排水機能、水害防ぐアイデアを提案

チャレンジ賞とプラチナ賞を受けた福島高専都市システム工学科5年のメンバー(前列)

 公共インフラの社会課題解決に向けたアイデアを高専生が競う「インフラマネジメントテクノロジーコンテスト2023」で、福島県いわき市の福島高専チームがチャレンジ賞を受けた。市内を襲った2019(令和元)年の台風19号の被害を踏まえ、道路に高い排水機能を持たせて水害を防ぐアイデアを提案した。

 コンテストには20校の31チームがエントリーし、福島高専からは都市システム工学科5年の6人が参加した。着目したのは「霞堤」と呼ばれる治水技術。河川の堤防にあえて開口部を設けることで増水時に水が開口部を逆流し、下流へ流れる水を減らす効果がある。福島高専チームが提案したのは霞堤を道路の下に設け、さらに保水力の高い瓦チップを素材に使い洪水や冠水を防ぐというアイデアだった。

 審査委員が選ぶチャレンジ賞の他、コンテストの協賛団体が選ぶプラチナ賞で建設業ガイアート(東京都)から賞を受けた。

 16日に福島高専で表彰式を行った。チームリーダーの長谷野将吾さんは「既存技術との差別化に苦労した。初出場で受賞という貴重な経験ができた」と喜んだ。

(いわき版)

© 株式会社福島民報社