ノーベルブライト 10月5、6日に姫路城ライブ ボーカル竹中雄大「地元でかっこいい姿を」 3万人動員見込む

Novelbright

 約2年ぶりにフルアルバムを発表した、大阪発の5人組ロックバンド「Novelbright」(ノーベルブライト)。4月から全国ワンマンツアーを展開中だが、その最終公演を10月5、6日、ボーカル竹中雄大の出身地・姫路市の姫路城三の丸広場で開催することが分かった。雄大は「かっこよくなって帰ってきたところを見せたい」と意気込みを語る。

 2日にわたる野外ワンマンライブは初の試み。両日で計3万人の動員を見込んでおり、同バンド史上最大規模となる。

 Novelbrightは現在、メジャー3枚目の新アルバム「CIRCUS」を引っさげ、8月まで全国27カ所を回っているが、チケットは全て完売している。そのツアーファイナルの場所として、世界遺産姫路城の三の丸広場を選んだ。白壁の天守をあおぐ特設ステージに、雄大らが凱旋する。

 姫路市の魅力をPRする「姫路ふるさと大使」に任命されている雄大は、以前から地元でのライブを熱望していた。ドラムのねぎ(三田市出身)は「昔からの雄大君の夢を一つかなえることができると思うと誇らしい」と感慨深げだ。雄大は「僕は姫路をレペゼン(代表)しているので」と地元愛を強調し、「姫路でかっこいい姿をたくさんの人に見てもらいたい」とライブの成功を期待する。

 同バンドは13年に結成。大阪・難波などで路上ライブを重ねる中、雄大の伸びやかなハイトーンボイス、力強く旋律的な曲で交流サイト(SNS)から人気に火が付き、20年にメジャーデビューを果たした。

 昨年には結成10周年記念の全国ワンマンツアーをするなど勢いに乗るが、雄大は「このバンドを始めた17歳の頃に思い描いていたビジョンではもっと売れて、もっと大きなステージに立っているはずだった」と悔しさをにじませる。

 海外進出も見据える中、4月にアルバム「CIRCUS」を発表。ねぎが「振り幅を持たせた」と言うように、全15曲のうち新曲7曲に多彩なアレンジャーを招き、従来のバンドイメージを破る楽曲を多くそろえた。

 「Empire feat.Novel Core」では、雄大の攻撃的なラップがさく裂。SNSにあふれる誹謗中傷に「全部俺は歌詞になり糧になり価値になるさありがとう」と痛烈な皮肉で答える。ゆったりとしたサビの反復が心地よいミディアムテンポの「Sensation」、エレクトロサウンドの「名残」なども新境地の力作。一方、疾走感のある「Mission」などバンドらしさが堪能できるロックナンバーもしっかりと収めた。

 今後の活動について、ねぎは「海外に挑戦するフェーズ(段階)に入ってきているので、日本でキャパシティー(ライブの動員力)を上げていきながら、世界に羽ばたけるように頑張りたい」、雄大は「今年は大きく動いていく年。大きいステージでどんどんライブをやりたい。兵庫県出身の有名な人はたくさんいるので、僕らも兵庫県のモンスターバンドになりたい」と語った。

 最終公演のチケットの詳細は後日発表される。(藤森恵一郎)

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