赤い宝石、歴史と魅力 農水省・県産サクランボ展示会

本県のサクランボを紹介する展示会を視察する鈴木憲和農林水産副大臣(右から2人目)=東京・農林水産省

 県産サクランボの栽培の歴史と魅力を伝える展示会が、都内の農林水産省で開かれている。昨年本格デビューした大玉新品種「やまがた紅王」の実物大模型の展示や加温サクランボの販売もあり、22日には鈴木憲和農林水産副大臣(衆院県2区)が視察した。

 1868(明治元)年、サクランボの苗木が日本にもたらされ、75(同8)年に本県でサクランボの栽培が始まった。1928(昭和3)年には東根市の佐藤栄助氏が16年の年月をかけて生んだ「佐藤錦」が世に広められ、全国トップブランドの地位を確立した。展示会では、品種改良の手法なども紹介されている。

 22日は神奈川県内の高校生が課外学習で訪れ、鈴木副大臣と記念撮影する場面もあった。鈴木副大臣は「現代の生産者は気候変動にも対応して品質を守っており、もっと稼げるようにしていけたらいい」と話した。24日まで。

フルーツ150周年、幕開けアピール・来月6日、山形でイベント  県は22日、来年の「やまがたフルーツ150周年」に向け、「山形さくらんぼの日」の6月6日に山形市でスタートアップイベントを開催すると発表した。「さくらんぼイブニング」と銘打ち、サクランボシーズンの到来や150周年記念事業の幕開けをアピールする。

 会場は、やまぎん県民ホール前イベント広場で、当日午後3時から同7時半まで。冒頭のセレモニーで、吉村美栄子知事が150周年に向けた取り組みのスタートを宣言し、園児によるダンスや生産者への応援メッセージが披露される。

 高校生による吹奏楽の演奏やダンス、子どもが楽しめる流しサクランボを行う。県産果物を使った飲食・販売コーナー、サクランボ栽培の歴史を紹介するパネルを設置する。

 本県でサクランボや西洋ナシの栽培が始まってから、来年で150年となる。

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