上島・人口7人の島に愛知から待望の移住者 豊かな自然決め手 地域おこしに奮闘 高井神島

高井神島に移住した馬場さん一家。(右下から時計回りに)政典さん、智恵さん、天麗さん、陽葵さん

 上島町中心部の弓削島から快速船で約30分の高井神島に今春、愛知県大府市から4人家族がIターンした。島民は7人で全員が70代以上だった「限界離島」にとって待望の移住者。島には久しぶりに子どもたちのにぎやかな声が響き渡り、新たな活気が生まれている。

 高井神島に移り住んだのは、馬場政典さん(49)と妻の智恵さん(46)、長女の陽葵さん(12)、次女の天麗さん(8)の一家。島内の物件を購入し、4月から生活している。

 大府市では共働きだった馬場さん夫妻。政典さんは朝から夜遅くまで働く中で窮屈さを感じ、時間の使い方を考えるようになり「これまでと全く違う生き方をしたいと思うようになった」。

 地方移住や就農を検討していた時、移住希望者向けサイトで高井神島の紹介記事を偶然見つけた。島民や地元NPO法人などが島おこしに取り組む活動に興味を持ち、政典さんは2023年5月に初めて高井神島を訪問。7月に智恵さんと再訪し、9月には家族みんなで訪れ、静かな環境や豊かな自然に引かれて高井神島への移住を決めた。

島民らとバーベキューを楽しむ馬場さん一家
改修工事中の物件で食堂オープンのイメージを膨らませる

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