岩手県内官民が新ファンド設立 医療産業集積進める

ライフサイエンス関連の新興企業支援と産業集積に連携して取り組む関係者

 岩手県内の医工連携団体TOLIC(トーリック)と地域ファンド、盛岡市、地銀3行などは、医療機器や医薬品を扱うライフサイエンス関連のスタートアップ(新興企業)に投資する新ファンドを設立した。経営を支援する新会社も併せて立ち上げ、成長が見込める企業や起業家を資金と経営ノウハウの両面で後押しする。関連企業の集積を進め、若者や技術者の定着を図る。

 新ファンドの名称は「Tohokuライフサイエンス・インパクトファンド」。地域ファンドFVC Tohoku(同市、小川淳社長)が無限責任組合員として出資と運営を担い、盛岡市と岩手、北日本、東北の地銀3行、カガヤ建設が有限責任組合員として出資する。現時点の規模は4億2500万円だが、12月末まで出資者を募り20億円を目指す。

 運用期間は10年で、10~20社に対し、それぞれ5千万~1億円規模で投資する予定。対象は東北のライフサイエンス関連の企業と起業家。産業や地域の課題解決など社会的な貢献も目指す。

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