大地震など災害に備えて牛も避難訓練

とちぎテレビ

大規模な災害が発生した時、飼育されている牛を、安全な放牧場に避難させるための訓練が23日、矢板市の高校で行われました。
避難訓練は、矢板高校で畜産などについて学んでいる、2年生と3年生の9人が、JAしおのやなどの協力で行いました。
訓練は、大規模な地震が発生し、停電や断水が長期化するという想定で行われ、畜産農家で飼育が困難になった牛を、備蓄されている飼料があり、沢などから水も確保できる矢板高校の放牧場に、一時的に避難させるものです。
生徒たちは、高校の近くにある畜産農家から、飼育されている牛など合わせて11頭を、高校の放牧場に避難させました。
矢板高校で畜産などを学んでいる農業技術部畜産班の生徒は、昨年度から、地域と連携した畜産動物の避難システムの構築に取り組んでいて、今年2月、その取り組みを発表する全国大会で、最高賞にあたる環境大臣賞を受賞しています。今回の訓練は、その取り組みを実践したものになります。
関係者によりますと、おととしの時点で、JAしおのや管内で飼育されている牛は、およそ50カ所に3500頭いるということで、こうした畜産動物の避難訓練は、国内では他に例がないということです。避難してきた牛は、車から降ろされ、広々とした放牧場に誘導されました。

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